愛の不時着の魅力とは

韓国ドラマは苦手な人でも、一度見始めたら止まらない作品と言えば、愛の不時着ではないでしょうか。
私も、韓国ドラマは何となく苦手なので敬遠していたのですが、友人に見たほうが良いといわれて何となく見始めたところ、2020年に見たドラマで最もお気に入りの作品となりました。

いわゆるテレビで放送しているものではなく、有料会員にならないとみられない作品なのですべの人に勧められるわけではありませんが、これをみるためだけに契約をしても損はさせないと言い切る自信があります。
世界中で毎日たくさん作られているドラマの中でも、なぜ愛の不時着なのかと言えば韓国と北朝鮮という一見タブー視されている内容に、ユーモアや純愛や友情などが絶妙のさじ加減でプラスされていて、このようなドラマをいまだかつて見たことはありません。

主演の二人が、それほど若くないということも共感を得ている理由なのかもしれないです。
例えば、20歳くらいの男女のラブストーリーであれば、アラフォー以降はそれほど共感することもなかったのではないでしょうか。
ですが、結婚適齢期の二人でしかも、北朝鮮と韓国に暮らす二人がひょんなことから出会ってしまい、限られた時間を大切に過ごしているその様子は、涙なしでは見ることはできません。

もちろんフィクションですし、それはわかっているのですがファンタジーとまでは言い切れないのがこの作品の魅力です。
韓国ドラマは、ファンタジー的な要素が強いものも多いのですがこれは、そんなことはありえないだろうという部分もありながらも妙に現実路線の部分も描かれています。

韓流ドラマと言えば、階級社会が背景になっているものが多いですがこちらもその類です。
主演の二人とも、良家の人間なので安心してみていられるところも大きかったです。
そして、北朝鮮というとあまりよくないイメージを持っている人も多いかもしれませんが、北朝鮮に住んでいる人たちの心温まるエピソードが沢山見られます。

日本に住んでいると、全く関係のない見ることの無い景色かもしれませんが、同じように流行のドラマに熱狂したり、当たり前ですが普通の感覚を持った人たちがたくさん暮らしている様子は必見です。
愛の不時着は、主演の二人の愛の物語でもありますが、二人を取り巻く家族やそのほかのメンバーが本当に秀逸なのでそこも見逃すことができません。

特に、もう一つの愛の物語とでもいえばよいのか、二人の元婚約者たちのカップルの悲恋からも目が離せないと言えます。
北朝鮮と言えば、軍隊とは切っても切ることができませんがそれだけではなく韓国のおしゃれなファッションや、上流階級の闇なども垣間見ることができるのが見所です。

愛の不時着というタイトル通り、第一話の不時着からこのドラマのすべてのストーリーが始まるのですが、どの世代の人にも訴えかけるような内容になっています。
国交の問題もあるので、韓国や北朝鮮にあまり良い印象を持っていない人は見たくないと思うかもしれませんが、そうした先入観を取り払ってみてみると、本当に心から楽しむことができる作品です。

海外ドラマの中でも、韓国ドラマの俳優陣は演技がずば抜けていますしすべてのキャストが完璧になりきっています。
この作品を鑑賞してみれば、主演の二人以外にもお気に入りのメンバーが必ず見つかるといってよいほど、一人一人のキャラクターの描写が秀逸です。

海外では社会現象ともなった作品ですが、日本国内でもかなりの話題作になりました。
有料配信サイトでのみ鑑賞できるものですが、そのためだけに加入しても損はないといわれている仕上がりになっていますので、最近感動していないという方には最適です。

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